柔道の世界選手権(ブダペスト)男子66キロ級で銅メダルだった阿部一二三(パーク24)が16日、羽田空港に帰国した。個人戦では2119日ぶりの黒星を喫したが「負けた理由は自分自身も分かっている。この負けを生かしていくしかないと思いますし、さ…

 柔道の世界選手権(ブダペスト)男子66キロ級で銅メダルだった阿部一二三(パーク24)が16日、羽田空港に帰国した。個人戦では2119日ぶりの黒星を喫したが「負けた理由は自分自身も分かっている。この負けを生かしていくしかないと思いますし、さらに強くなれると思った」と前を向いた。

 準々決勝で世界ランク4位のオビド・ジェボフ(タジキスタン)に、内股すかしで敗戦。ただ、3位決定戦ではオーランド・ポランコ(キューバ)に大内刈りで一本勝ちし、メダルを死守した。「負けてからの試合は一番大変。でも、そこを乗り越えることによって、また新しい、成長した自分をつくれると思ったので、しっかり気持ちを切り替えた」と振り返った。

 妹の詩は、2回戦敗退となり涙を流したパリ五輪から、見事に世界女王に返り咲いた。一二三は「うれしく思います。パリのあの悔しい負けから、世界選手権に出るのもすごい。普通は柔道したくないと思う。負けることによって、妹もこれだけ成長できている」とたたえ、自身も「この負けを生かして、オリンピックで3連覇目指してやっていきたい」と奮起した。