サッカー日本代表の森保一監督(56)が16日、都内の日本記者クラブで会見に出席した。6月の代表活動で初めて背番号10をつけてプレーしたMF久保建英(レアル・ソシエダード)に対し、人気漫画になぞらえ「キャプテン翼になって」と要求。10日のW…
サッカー日本代表の森保一監督(56)が16日、都内の日本記者クラブで会見に出席した。6月の代表活動で初めて背番号10をつけてプレーしたMF久保建英(レアル・ソシエダード)に対し、人気漫画になぞらえ「キャプテン翼になって」と要求。10日のW杯アジア最終予選インドネシア戦でゲーム“キャプテン”に指名した24歳へ、漫画のようなスーパースターへの成長に期待を寄せた。そして、来年6月11日の開幕まで1年を切ったW杯北中米3カ国大会に向けて、あらためて世界一を目指す姿勢を強調した。
名実ともに日本サッカー界の顔となっている久保建英。大和魂をモットーにする指揮官が重ねたのは、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシやポルトガル代表FWクリスティアノ・ロナウドといった海外のスーパースターではなく、フィクションで活躍する日本人選手だった。
「久保建英にはメッシではなく“キャプテン翼”になってほしい。世界を取ってもらえるような選手に成長してほしいと期待しています」
高橋陽一氏による人気サッカー漫画『キャプテン翼』。作中では主人公の大空翼が、さまざまな必殺シュートやスーパープレーを駆使し、世界各国のライバルたちと対決する。世界中の読者を魅了したスターで壁は高いが、久保も負けじと人気は着々と向上している。6月シリーズでは代表で初の背番号10をつけ、ユニホームを求めるサポータが殺到した。
野球界では連日のように米大リーグ・ドジャースの大谷翔平が報道されている。優勝した2023年WBCでの過熱ぶりからも「スターの存在はとても大切」と指揮官はうなずく。過去のW杯を振り返っても「国の関心度100%のような国が優勝している」と国民的行事として、戦うことが頂点への道だと信じている。
11日には1年後に迫ったW杯本大会に向けて決意の漢字として『和』を選んだ。この日も「和を持って戦えば、W杯で優勝することも実現可能だと思っている」とぶれずに強調した。現実的な目標にはベスト8到達を掲げているが「日本に不可能はないという気持ちを持って、現実的な目標を超えていく。世界一を視野に入れて準備して、W杯に挑みたい」と豪語。残り1年、未踏の地に向けて大きく羽ばたいていく。