6月12日、「2025 NBAファイナル パブリックビューイング in 東京」終了後、Bリーグ・レバンガ北海道との契約が発表さ…

6月12日、「2025 NBAファイナル パブリックビューイング in 東京」終了後、Bリーグ・レバンガ北海道との契約が発表された富永啓生にインタビュー。NBAファイナルの印象、憧れのシューター、そして国際舞台に挑む高校生たちへのメッセージを語ってくれた。

インタビュー=入江美紀雄

バスケの聖地、インディアナの熱狂を改めて確認


――インディアナ・ペイサーズとオクラホマシティ・サンダーで争われるNBAファイナルの第3戦の模様をファンと一緒に観戦されました。試合が行われたインディアナは富永選手がGリーグのインディアナ・マッドアンツで実際にプレーされていた土地です。ここは、バスケットの聖地と言っていいほど熱狂的なファンがいる土地だと言えますが、今日のアリーナの雰囲気をどのように見ていましたか?

富永 いや、すごかったですね。レギュラーシーズンのゲームは結構見に行っていたのですが、やはりそれとはまた1段階、2段階熱狂している感じがありました。熱狂的なファンがたくさんいる街だと改めて感じました。

――ですが、富永選手はファイナルの予想を「サンダー勝利」としていますが。

富永 そうですね、もちろんインディアナにいたので、インディアナに勝ってほしいというのはあるのですが、やはり見ていたらサンダーの方が強いのかなという印象がありつつも、今日の試合を見たらペイサーズもあるのかなと思ったりするので、ちょっと難しいです 2。

――確かに難しいところがあると思います。事実、レギュラーシーズンは、サンダーがぶっちぎりの成績でしたし、なかなかインディアナが勝つ予想はできないですよね。

富永 あとは本当にインディアナのシュート確率というのが、ものすごいいいものになってきているので、それをもし続けられるのであれば、インディアナも全然チャンスがあると思いますし、あとは本当にシェイ選手がどこまで来るかというのもあるのですが。

――ペイサーズのタイリース・ハリバートンがもうミラクルをずっと起こしていますよね。彼については?

富永 凄いですよ。リングに跳ねてから入るようなシュートもあって。シュートは1本入り出すと自信がついて、次も入るんじゃないかって思える。そのゾーンに彼は入っていると思います。

――当然マークがきつくなり、前半からなかなか決められない状況にあっても、試合を決めるクラッチタイムになると、彼が生きてくるっていうのは、やはりシューターとして「そうだよね」と思うことはありますか?

富永 それは間違いなくあると思いますね。やはり試合序盤というのは、みんながフレッシュな体、フレッシュな状態で守りに来ているので、ディフェンスの強度とか、そういうところも絶対強くなるので、なかなかシューターとしては点を決めづらい時間帯なのかなと思うのと、その中でやはり動き続けることで、スペースをクリエイトできて、後半、自分のペースになれるのかなという印象はあります。

新たな経験を得る福大大濠、京都精華にアドバイス


――今月末にはシンガポールで開催されるNBAライジングスターズ・インビテーショナルに参加します。富永選手も、高校時代アンダーカテゴリーの日本代表として海外のチームと戦うこともありましたが、出身の桜丘高校単体で試合をすることはほとんどなかったと思います。海外のチームと戦うことは貴重な経験になると思います。

富永 本当に高校生のときは高校として海外のチームと試合をする機会は一度もなかったと思いますし、そういう機会が本当にあるということだけでも素晴らしいことだと思います。やはり高校生のうち、学生のうちにそういう世界を経験するということは、その人たちの今後のキャリアにとって、すごく大事なことになってくると思いますし、日本国内だけにとどまらず、どんどん海外の方に行くことで、今の自分たちのレベルを知ることができますし、すごく大事なことだと思います。

――例えば当たりの強さの違いもあると思いますが、どのような点を学んでほしいですか?

富永 そうですね。もちろんコミュニケーションとかもそうですし、プレースタイルというのも全然違うと思います。フィジカルな部分なども、身長差とか全然違うと思うので、その中でやはりやれるということは、バスケットボール選手として、また1段階2段階上に行けるのではないかなと思います。

――それでは出場する福岡大学附属大濠高校、京都精華学園高校の選手にメッセージをお願いします。

富永 福大大濠と京都精華の皆さん、初めての体験にはなると思うんですけど、こうやって日本を代表して国際大会に出られますが、初めての経験だと思いますし、その世界と戦えるということに自信を持ってほしいです。とりあえず自分たちのやれることを全力で出して、頑張ってほしいと思っています。私も応援しているので頑張ってください。

――ありがとうございます。最後の話題ですが、レバンガ北海道入りが決まりました。レバンガのブースターも期待している部分があると思うんですけど、どんなプレーを見せたいですか?

富永 本当にとりあえず自分がいつもやってきたことというのをまず見せたいというのと、日本に来たからプレースタイルを変えるとかもちろんなくて、このままやり続けてきたことをやるというのが、一番自分にとっても、ファンにとっても嬉しいことだと思いますし、とりあえずそれでファンと一体となって、北海道からまたバスケットを盛り上げられたらいいなとも思いますし、チームを強くできたらいいなとも自分は思っています。

――やっぱりシュートを見てほしいですか?

富永 もちろんそうですね。シュートはやはり自分の一番の代名詞だと思っているので、そこは見てほしいですし、それでチームを勢いに乗せたり、チームを勝利に導けるように頑張りたいと思います 16。

――北海道の印象は?

富永 都市の賑わいと自然が共存していて、すごく魅力的です。3日間行っただけで「早く住みたい」と思えるような街でした。

――寒さは大丈夫ですか?

富永 ネブラスカ大学時代にあの寒さを味わったので、そこは大丈夫かなと思います。

――では最後にレバンガ北海道のブースターにメッセージをお願いします。

富永 レバンガ北海道のブースターの皆さんと来シーズン、個人としてもチームとしても飛躍できる1年になるように頑張るので、応援よろしくお願いします。そしてバスケット盛り上げていきましょう!

【動画】富永啓生、レバンガ北海道入団会見