◆女子プロゴルフツアー ニチレイレディス 第1日(20日、千葉・袖ケ浦CC新袖C=6594ヤード、パー72) プロ1年目でレギュラーツアー初出場となった西沢歩未(22)=フリー=が6バーディー、1ボギーの67で回り、首位と1打差の2位発進し…
◆女子プロゴルフツアー ニチレイレディス 第1日(20日、千葉・袖ケ浦CC新袖C=6594ヤード、パー72)
プロ1年目でレギュラーツアー初出場となった西沢歩未(22)=フリー=が6バーディー、1ボギーの67で回り、首位と1打差の2位発進した。昨年11月に5度目の受験でプロテストに合格した苦労人。1988年のツアー制施行後、日本勢では初となるプロデビュー戦優勝を狙う。ツアー2勝の岡山絵里(29)=ニトリ=が6アンダー、66で単独首位。
無名の22歳がプロデビュー戦で観客を沸かせた。西沢は「緊張より楽しみの方があった」と前半の15番で1・5メートル、後半の1番で50センチにピタリと寄せて計6バーディーと量産。今季は下部ツアー8戦に出場し、直近6戦は予選落ち。それでも、主催者推薦での出場が2月に決まり、待ち望んだ舞台で2位発進し「チャンスをものにできた。うれしい」と、はにかんだ。
苦労を乗り越えた。茨城・明秀学園日立高を卒業後、プロテストは3度目受験の22年に2次予選で落ち、「(プロは)無理かな」と1か月以上クラブを握らず。大洗GCでキャディーのアルバイトに励み、一時は競技引退も考えた。5度目受験の昨年は初日に80とたたいて94位発進し「もうダメかな。海外に行こうとワーキングホリデーを調べたり、血迷っていた。逆に開き直れた」。第2日以降は巻き返して7位に入り、プロの扉をこじ開けた。
爽やかな笑顔が魅力で「上白石萌歌さんに似てると言われます…」と恥ずかしそうに語った。プロ転向初戦のVなら、同2戦目Vを飾った笹生優花を抜き、招待選手を除いて日本勢では初。「目標を決めるとダメなので1つ1つ一生懸命やりたい」。今季ルーキー一番乗りの優勝へ、シンデレラ候補は初々しく週末を見据えた。(星野 浩司)
◆西沢 歩未(にしざわ・あゆみ)2003年2月15日、川崎市出身。22歳。父・義人さんの影響で6歳でゴルフを始める。茨城・明秀学園日立高を卒業後、大洗GCで練習生となる。23年日本女子アマチュア選手権で8位。昨年11月にプロテスト合格。趣味は読書。164センチ、56キロ。家族は両親、姉。