柔道男子１００キロ級で２１年東京五輪金メダリストのウルフ・アロン（２９）が２３日、都内で記者会見を行い、新日本プロレスへの入団を発表した。来年１月４日の東京ドーム大会でデビュー戦を行う。昨夏のパリ五輪を終えた時期に、新天地への挑戦を決意し…
柔道男子１００キロ級で２１年東京五輪金メダリストのウルフ・アロン（２９）が２３日、都内で記者会見を行い、新日本プロレスへの入団を発表した。来年１月４日の東京ドーム大会でデビュー戦を行う。昨夏のパリ五輪を終えた時期に、新天地への挑戦を決意したといい、「また新たな舞台でチャレンジできることに喜びを感じている。私の方から新日本に入りたいとお話させていただいた。大学生の頃、録画したワールドプロレスリングを見るのが毎週の楽しみで、選手の皆さんが裸一貫で戦うカッコよさ、魅せ方に魅力を感じ、いつか柔道でやり残すことがなくなったらプロレスをやりたいと思っていた。柔道では東京五輪で優勝という目標を達成し、本当にやり残すことなくやれたので、憧れだったプロレスの道に進ませていただく」と報告した。
日本の五輪金メダリストとしても史上初のプロレスラー転向となる。母校・東海大柔道部の上水研一朗監督ら関係者にも報告し、快く送り出してもらった。また、２０００年シドニー五輪金メダリストで日本男子前監督の恩師・井上康生氏（４７）からは「いいじゃん。ウルフに合ってると思うよ」と背中を押されたといい、「（報告時に）驚いてはなかった。また（井上氏と）食事に行くタイミングがあるので、話ができれば」と語った。
新たな道に進むが、「なぜプロレスを？と聞かれたら、好きだからです。試合前、試合、試合後、すべての生き様をみせるのがプロレス。ウルフ・アロンという私を表現できるのもプロレスだと思っている」と熱意を込めた。
元金メダリストとして大きな注目を浴びるが、「（大舞台の）１・４デビューが当たり前ではなく、特例ということも十分分かっている」と背筋を伸ばした。今月から新日本の道場に通って受け身から練習を始めているというが、将来的な理想のレスラー像について「まずは今プロレスラーとして練習を開始している段階なので、土台をつくってから考えたい。たくさんの方の心を動かすレスラーになりたい気持ちは奥底にあるが（今はまだその段階ではない）。僕が（五輪で）優勝したのは柔道なので、（実績などを）一度捨てないと。これから始めるのはプロレスなので、金メダルのプライドを持ってしまうと邪魔になる。一でもなく、ゼロからの状態で土台を積み上げないと、綺麗な建物はつくれても、丈夫な建物はつくれない。丈夫な建物をつくれるように」と、新天地でヤングライオンとして再スタートする覚悟を示した。
