馬トク報知は今年も現場記者が深掘りする「夏の自由研究」を随時掲載する。初回は「秋への飛躍」をテーマに、矢作芳人調教師…

  馬トク報知は今年も現場記者が深掘りする「夏の自由研究」を随時掲載する。初回は「秋への飛躍」をテーマに、矢作芳人調教師(64)=栗東=をヤマタケ(山本武志)記者が直撃。今春“世界ランク1位”となったフォーエバーヤング、コントレイル産駒への期待、さらに今後への思いを語り尽くした。

 ―自身が管理して3冠馬となったコントレイルの産駒が今夏デビュー。

 「(現2歳が)130頭いて、80頭ぐらいは見ましたよ。最初は似ている馬が多かった。1歳で一度イメージが変わって、筋肉質でダートかもという馬もいたけど、2歳で調教を進めると戻ってきた。やはり父と同じ芝中距離と思わせます」

 ―改めて長所は。

 「体に柔軟性があるのが第一で、あとは皮膚の薄さをよく受け継いでいるように思う」

 ―自ら手がけた馬の子供たちが注目を集める。

 「やっぱりうれしい。サラブレッドビジネスとしての理想は走る馬でG1を取って、種馬にする。これに尽きる。そこを目指して、やっているんですからね」

 ―他にも多くの手がけた馬が種牡馬になった。

 「もちろん、自分の馬が勝つことが一番だが、モズアスコットやリアルスティールの産駒は応援する。それが喜びでもある。特にリアルの代表産駒はフォーエバーヤング。今度はコントレイルで代表産駒を自らつくれるように頑張っていきたいね」

 ―今後の厩舎としての意気込みを教えてほしい。

 「今年は全然勝てていない。今は未勝利馬が多い厳しい時期だけど、一つでも多くの白星を積み重ねること。秋以降に勝ち星は伸びてくるはずだから、そのためにも夏が大事だと思っています」