広島は23日、一部選手を除き、マツダスタジアムで野手陣と中継ぎ投手が調整した。新井貴浩監督(48)はリーグ戦再開の27日・中日戦(バンテリン)からも、栗林良吏投手(28)とテイラー・ハーン投手(30)のダブルストッパー起用継続を明言した。…
広島は23日、一部選手を除き、マツダスタジアムで野手陣と中継ぎ投手が調整した。新井貴浩監督(48)はリーグ戦再開の27日・中日戦(バンテリン)からも、栗林良吏投手(28)とテイラー・ハーン投手(30)のダブルストッパー起用継続を明言した。5月13日の巨人戦から開始してチームは現在、貯金「1」。柔軟なタクトで首位・阪神を追走する。
同一リーグとの対戦が始まっても、勝ち試合を締める男は固定しない。新井監督は勝ちパターンの一角を担う栗林とハーンについて「2人がダブルで。しばらく、そうなってくると思う」とこれまで同様、守護神併用で戦う考えを明かした。
その構想で臨んだのは、5月13日・巨人戦(マツダ)から。八回にハーン、九回に栗林を投入したことから“通常運転”に見えたが、翌14日は2点リードの八回に栗林がマウンドに上がり、3-0の九回をハーンが締めて逃げ切った。指揮官は試合後「きのう(13日)から八、九回を固定せず基本的にハーンと栗林の併用で相手の打者、流れを見ながらやっていくよということは伝えていた」と説明していた。
今月6日の西武戦では先発・森下が八回まで投げ、1点リードの九回はハーンがセーブ。交流戦最終戦の22日・楽天戦は、栗林が3点リードの九回に登板し、5月27日・巨人戦以来の9セーブ目を挙げた。今後もセーブシチュエーションが訪れた場合、相手の打順や状況を踏まえた上で、フレキシブルな起用を実行していく
両投手はこの日、マツダスタジアムで体を動かした。栗林は「(守護神の座を再び)勝ち取るというより、新井監督が起用しやすい選手になりたいというのが今の自分の目標。どの場面でも最初に名前が挙がるような選手になりたいなと今は思っています」とあらゆる采配に対応しながらチームに貢献していく姿勢を示した。
ハーンも、出番が固定されていない現状に難しさは感じていない。「八回でも九回でも、全然問題ない。同じ気持ちでいつも投げている」と頼もしい言葉を並べ「栗林とのコンビネーションは、すごくいいと思う。1試合ずつ、攻撃陣と一生懸命がんばりたい」とフル回転を誓った。
ダブルストッパーの方針を続ける新井監督は「そういった中で、どちらが状態を上げていくのか、見極めていきたい」と2人の投球内容に目を凝らす構え。チームは交流戦を9勝9敗で終え、セ・リーグで唯一負け越さなかった。2位タイからの阪神追走へ、左右のリリーバーが与えられた仕事場でベストを尽くす。