「女子ゴルフ・アース・モンダミン・カップ・第2日」(27日、カメリアヒルズCC=パー72) ツアー未勝利の小野祐夢(ひ…

 「女子ゴルフ・アース・モンダミン・カップ・第2日」(27日、カメリアヒルズCC=パー72)

 ツアー未勝利の小野祐夢(ひろむ、27)=ニチコン=が15番パー3でホールインワンを達成し、史上最高額となる1000万円のホールインワン賞の権利(複数均等割り)を手にした。92位から出て70で回り、通算1オーバーの48位で決勝ラウンドに進出した。河本結(26)=RICOH=が68と伸ばし、通算10アンダーで単独首位を守った。通算2オーバー、60位までの77人が決勝ラウンドに進んだものの、今シーズン初めて日本ツアーに出た笹生優花(24)=アース製薬=は1打及ばず、通算3オーバーで予選落ちした。

 小野家にビッグプレゼントが舞い込んできた。インスタート、ボギー先行で迎えた15番パー3。小野は実測182ヤードを5番ユーティリティーで打つと「それまで良くなかったのが、やっとピン方向に行ってくれた」というボールは、ピン方向どころか手前数ヤードに着弾し、そのままコロコロとカップイン!

 2018年の樋口久子・三菱電機レディース以来、自身2度目のホールインワンとなったが、その賞金は史上最高額の1000万円だ。複数均等割りのため、残り2日、このホールでホールインワンが出なければ全額、小野が手にすることになる。小野の年間獲得賞金最高額は、19年の1449万3000円。昨年はトーナメント出場自体がなかった。

 岐阜の実家にはボストンテリアの「まる」(7歳)、フレンチブルドッグの「ぐる」(6歳)、チワワの「ここ」(4歳)と3匹の犬を飼っており、小野の最高の癒やしでもある。3匹のために「ワンちゃんと遊ぶスペース」を作りたかったのだが、金銭面の理由で頓挫。それが、この1打により、小野家“わんわんパークプロジェクト”が再び動き始めることになった。

 プロ10年目。もちろんスコアでの勝負をおろそかにする気はない。競技の一方で、早大eスクール・健康福祉科学科を22年に卒業。「アマチュアゴルファーとプロとのメンタルの違い」などを学び、論文に仕立て上げた。

 知識に加え「ショットのイメージも良くなっている」と自身の成長を感じている。「目標は(初の)シード」と言い切る小野。「あと2日、いい戦いをしたい」と通算1オーバー、48位から、一発のエースを契機に逆襲をかける。

 ◇小野祐夢(おの・ひろむ)1997年7月13日、岐阜県出身。9歳からゴルフを始めた。故・坂田信弘氏に師事。2016年にプロテスト合格後、早大eスクールにも進学した。ステップアップツアーは20年のカストロール・レディース、21年のフンドーキン・レディースの2勝。162センチ、54キロ。